日本時間8月11日の深夜4時頃からパリオリンピックの閉会式が始まり、パリ五輪は終わりを迎えます。
衝撃的な開会式から始まり柔道の誤審問題などいろんなニュースが飛び交いましたが皆様は楽しめましたか?
そして次はいよいよパリパラインピックの開催です。
開催は日本時間8月29日(木)3:00~6:00頃。
その後15:30開始のバドミントンを皮切りにオリンピックさながらの熱い試合がたくさん待っていると思います。
しかし問題がひとつ。
地上波で放送されない!…可能性が高い!
実は例年地上波での扱いが悪く問題になっているのですが、今回のパリパラリンピックも地上波で放送されないであろう理由について5つ考察いたしました。
また、地上波で東京パラリンピックの試合を放送した数も振り返りました。
パリ五輪パラリンピックが地上波で放送しない理由5選
これから詳しく説明していく前にかんたんにまとめた理由を掲載します。
1.視聴率と広告収入
2.放送枠の競争とコスト
3.スポンサーの意向
4.競技の認知度
5.メディアの取り上げ方
上記5項目の原因により、パリパラリンピックの地上波放送は少ない、もしくはほぼ”0”の可能性を記していきます。
視聴率と広告収入
みなさんもご存じとは思いますが地上波テレビは広告収入(スポンサー)に依存しており、視聴率が高い番組を優先的に放送します。
パラリンピックの視聴率はオリンピックに比べて低いことが多いため、放送局が地上波での放送をためらうことがあります。
しかも今回のパリパラリンピックはオリンピック同様夜~夜中の放送が多いです。
平時に放送しているゴールデンタイムの視聴率もかなり低い昨今ですが、パラリンピックの放送権を買うまでのメリットはあるか疑問です。(番組制作部門は収録を休めるので嬉しいでしょうけれど)
また、夜中の放送に関しても平時はかなり低予算と聞きます。こちらもパラリンピックの放送権と天秤にかけると割に合わない可能性が高そうです。
ちなみに…ということで、今回のパリオリンピックの視聴率から以前開催されたパラリンピックの視聴率を調べました。
パリオリンピックの視聴率は?
速報値レベルですが、だいたい10%前後~15%程度でした。
(8月5日22:00~開催したバレーボール男子準々決勝・日本×イタリアのみ20%超え)
参考元:ビデオリサーチ
東京パラリンピックの視聴率は?
前回の東京で開催したパラリンピックの視聴率を調査したところ、平均23%ほどでした。
東京開催ということもあり、時間帯や親和性が高かったため視聴率も上振れしていた可能性があります。
東京の前、リオパラリンピックの視聴率は?
東京五輪は若干参考にならないので東京の前、リオパラリンピックの視聴率はどうだったのでしょう?
2016年に開催していたためデータが少ないのですが、一番盛り上がる開会式と閉会式で7%~9%程度でした。
パリのパラリンピックもおそらく同じ程度の視聴率となる可能性があります。
もしくはネット配信も充実したため、テレビだけで測る視聴率でいうならもっと下がる可能性もあります。
放送枠の競争とコスト
上記項目と似ていますが、パラリンピックの放送権も有料で、特に国際的な大会では高額になることがあります。
放送局がその費用を回収できないと判断した場合、地上波での放送を見送る可能性があります。
今回は時差の関係で夜中の放送が増えます。
深夜の低予算番組をつらつらと放送するか、高い放送権を買ってまでパラリンピックを放送するかはテレビ局の判断次第ですが、あまりメリットはないように感じます。
放送権料はいくらなの?
結局は放送権がいくらなのかを知らないと比較できないですよね。
調べたところ、パリオリンピックとパラリンピックの放送権はデイリー新潮が報じています。
放映権は夏と冬のセットで売られる。今回のペアで言えば、2022年北京冬季五輪と2024年パリ夏季五輪の組み合わせで販売され、放映権料の総額は実に440億円にのぼる。これを先ほどの組織で購入し、NHKが7割程、民放が3割程を引き受けると言われている。
440億の3割は132億ほど。
この132億を民放5社で放送量によって分配すると思われます。
つまり放送が少ないほど負担も減りますね。
東京パラリンピックで民放が放送した数
前回の東京パラリンピックについて、民放が放送した数をまとめました。
日テレ…4本(うちハイライト2本)
テレ朝…3本(うちハイライト2本)
TBS……3本(うちハイライト2本)
フジ……3本(うちハイライト2本)
テレ東…3本(うちハイライト2本)
ほとんどハイライト(録画編集版)でした。
東京会場のパラリンピックですらこの数なのでパリパラリンピックも民放の放送数はかなり少ないでしょう。
情報元:日本民間放送連盟
スポンサーの意向
続いてはスポンサーの問題です。
テレビ番組の放送にはスポンサーの意向が大きく影響します。
パラリンピックはオリンピックに比べてスポンサー獲得が難しく、スポンサーの意向が反映されない場合、放送時間が短縮される可能性があります。
意向という視点でも他の番組が優先されるケースもありそうですね。
競技の認知度
パラリンピックの競技はオリンピックに比べて一般の認知度が低いものが多く、視聴者にアピールしにくいという側面もあります。
車いすバスケやテニスなどはわかりやすいですが、パラリンピックには「ゴールボール」や「ボッチャ」という競技があります。
みなさんご存じでしょうか?
このように知名度が低い競技は「観れば面白さに気付ける」としても視聴率予測では期待値が低くなりがちだと思うため、わざわざ放送権を買ってまで放映するという意向にはならないでしょう。
障害者スポーツに対する認識や関心
日本では毎年24時間テレビの放映があるため障碍者への認識は問題ないと思いますが、関心に関してはまだまだ低いと感じます。
メディアの取り上げ方
もしパラリンピックの選手が金メダルを取ったとしてもその後のバラエティ番組にも呼びにくいでしょうし今は視聴者のネットの声が大きいため、センシティブなコンテンツは触らないほうが吉…という考えもありそうです。
メダル獲得のシーンはハイエナのごとく連発で放送するでしょうけれど…。
ネット配信任せ
民放で放送せずともTverでいつでも見逃し配信を観れますので「観たい人はTverを活用してくれ!」と考えている可能性もあります。
まとめ
今回はパリパラリンピックが地上波で放送しない理由5選をまとめました。
・認知度
・放送権料(スポンサーとの関係)
・選手の扱い方
・ネット配信のメジャー化
これらの状況が絡まって地上波での放送は絶望的だと推測しました。
オリンピックでも突発的に注目された「誤審問題」や「無課金おじさん」、「ブレイキン」「スポーツクライミング」などなど新たに興味を引く競技や選手が排出されることを楽しみにしています♪
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